絶対に起きられる目覚ましこと定刻起床装置を購入して1年経ったため、
レビュー記事を書くなどしてみます。
詳細スペックとかは割愛するね
定刻起床装置とはなんぞや
定刻起床装置こと『定刻起床装置個人簡易型[SAC-5A型]』
絶対に寝坊が許されないJR職員が使用する目覚ましとして、“Twitter”で定期的に話題になるこの装置。
私も同様に“Twitter”で知ったクチで、購入の数年前からかなり気になっておりました。
こんなブログに辿り着く特異な方々は、スペックなどは調べつくしていると思うので割愛しますが、12万円もする、めっちゃ高くてめっちゃ優秀な目覚ましという認識で問題ありません。
購入の動機
普通の神経であれば、目覚ましに12万円は狂気の沙汰です。
金額に見合うだけのメリットがこれにあるのだろうか。
そんなのは何も失ったことのない人間の戯言です。
私は海外出張の日に寝坊して、飛行機に間に合わなかったことがあります。
やけに軽い体、早朝とは思えない蒸し暑さと体に纏わりつく汗。
十分な睡眠が供給されて冴えきった頭は、時計を見るまでもなく現実を理解し、後悔と自責の念がぐるぐると頭の中で巡ります。
12万円でこの過ちを無かったことにしてくれるというのなら喜んで支払うのに……!!
そんなこんなで買ってしまったのがこの定刻起床装置という訳です。
確かな起床力と不快感
さんざん語られ尽くされていることではありますが、目覚ましとしての性能は抜群です。
背中で巨大な風船が膨らんで寝ていられる人は居ないでしょう。
前評判通り、起床させるという目的に関しては間違いのない製品と思います。
問題はこの起床が全く気持ちのいいものではないという点です。
Youtubeで睡眠学者の方がこう言っていました。
人間の睡眠にはリズムがあり、自然なタイミングで目覚めることができる、と。
そんな繊細な人間活動など、“こいつ”は一切考慮してくれません。
起床装置という名称は過度に矮小化されており、実態は睡眠破壊装置です。
平時に使用するには、あまりにも不快な目覚めです。
そのため6:50に普通の目覚ましを掛けて、それでも起きることが出来なかった場合は7:20に発動する保険として運用しています。
こんなもの、使わないに越したことはありません。
これを買わない方がいい層
前評判を徹底的に調べてからの購入ということもあり、「聞いていたのとチョット違うなぁ」と思うことがあります。
それは起床に対する強制力です。
これは起床をサポートする装置です。
二度寝を防ぐ装置ではありません。
確かに2個ある停止ボタンを同時に押さないと停止しないなど工夫は凝らしてありますが、その程度です。イナバウアーみたいな無理な姿勢で体がびっくりしたところで、人間の怠惰はそんな衝撃をものとせず再び微睡の中に沈んでいきます。
あくまで起きられない人のための製品であり、スヌーズを連打するような意志の弱い貴方には何の恩恵ももたらしません。
残念でした、諦めて社不として生きてください。
筐体がデカい
筐体がデカいです
本当に筐体がデカいです(3回目)
ベッドの下に配置できるのがベストプラクティスではありますが、それ以外の配置では自室の一角を削り取ることになります。
布団の横に置けばそこそこの面積を占有しますし、ニトリでよく見る引き出し内蔵型のベッドなどもこの装置を入れる隙がありません。
私はベッドの底面と床までの寸法がやや足りなかったので、底面のフレームを歪めて、その隙間に無理やり押し込んでいます。
スッキリと配置できるケースは恐らく稀です。
自室が広くてスペースの有効活用に悩んでいる都内85階建タワマン住み以外の皆さんは工夫と根性で乗り切ってください。
結局買ってよかったのか
買ってよかったと思います。
布団に入った時の安心感は微睡に変換され、最終的には安眠へ代わります。
これは明日必ず目覚めることが出来る人間の特権です。
唯一の不満点は、これはタイムマシンではないので、海外出張当日に大寝坊をぶちかましたあの日に戻ることは出来ないということだけでしょうか。
それ以外は概ね満足しています。
慢性的なリベンジ夜更かしと、購入後の心境の変化
私はよくリベンジ夜更かしをしてしまいます。
翌日の生産性を著しく低下させ、QOLは地の底に堕ち、今度こそ早寝すると誓いながら同じ過ちを犯す愚かなルーティン。
このたった数時間のコンテンツ消費活動は愚者の娯楽であり、我々ドーパミン中毒のガキに許された唯一の救いなのです。
しばしば日中の娯楽不足を取り返す行為と定義づけられるこれらの悪循環ですが、私の考えるリベンジ夜更かしの本質は“損切と利確”です。
この場合「十分な睡眠を確保して精力的に活動できる明日」が”確定していない利益”になります。その上、そんな明日は来ず、人生がここで終了するかもしれないという夜および死に対する根源的な恐怖もあります。
過度にブラックマンデーを恐れる投資家のように、それが例え適切な売却タイミングではなかったとしても、”今日”が終わる前に利益を確定させる行為そのものが私にとってのリベンジ夜更かしです。
そんな私の夜更かし観において、定刻起床装置は明日を確約する装置なのです。
明日は絶対に起きることができる。明日はいい一日になる。
だから安心して今日を終わることが出来るのです。
我々に必要な最も妥当な“復讐”は、夜に勝つことではなく、昼を取り戻すことです。
明日はもっと楽しくなるよね、ハム太郎。
それでは。
実際の写真
こっからはおまけです。
届いたときの箱です。
500mLのペットボトルが24本入った箱と大体一緒ですね。

開けると最初に出てきたのはドライバー類

ホースとエアバックが出てきました。
まあまあ長いですね。

本体です。
新緑のような可愛らしいミントグリーンと、剥き出しのボルトが鎮座する無骨な筐体。
アンバランスなように見えて、チープさを感じさせない外観はまさに期待以上。

タイマーです。


電池を入れます。


エアバッグと本体を、付属していた工具で固定します。

タイマーをセットして準備完了。


膨らんだ!!
以上です。